保温工事

■ 保温工事とは?

発電所や工場、プラントでは、ボイラーで作られた蒸気や温水を配管に通して、必要な場所まで届けています。
しかしその途中では、蒸気や温水の熱が放出されてしまうことに。

そこで必要なのが、配管の温度を一定に保つ「保温工事」です。

保温工事は、ガラス繊維を原料とした「グラスウール」と呼ばれるものや、天然岩石から作られる「ロックウール」を配管・ダクト・機器などに巻き付ける作業。
施工箇所に保温効果をもたらし、熱拡散を避けたり表面温度の低下を防ぐことが可能。

その他、やけどの防止や省エネ効果、水道管の凍結を防ぐ効果も期待できます。

 

■ グラスウールとは?

グラスウールの原料はガラスで、そのうちの85%は、建築現場や家庭などで回収される資源ごみからリサイクルされたものを使用。
また製造時に出てしまう端材や、建物の改修・取り壊しなどで不要になった使用済みのものも再利用されています。

繰り返し利用でき、ゴミの減量に役立つ環境に優しい断熱材です。

断熱性の秘密 <グラスウール>

グラスウールは、複雑に絡み合った繊維間に無数の空気を閉じ込めた部屋のようなものがあり、これを層として構成することで優れた断熱性能が実現します。

高性能なグラスウールは、一般的なグラスウールよりも細い繊維径4~5メートルで製造されており、これが保温力の高さの秘密。
繊維径が細くなれば繊維の本数は約4倍に、一方空気室の大きさが約1/4と小さくなるため、より動きにくい空気室を構成でき、断熱性能を高めることができます。

 

■ ロックウールとは?

ロックウールは、玄武岩やその他天然鉱石などを主原料とした人造鉱物繊維のこと。
1938年に工業化し、工場やプラントなどの施設において数多く施工されてきた信頼性の高い断熱材です。

断熱性の秘密 <ロックウール>

グラスウールと同様に、ロックウールも鉱物を繊維化し、空気を取り込むことによって断熱性能を発揮する断熱材。
吸音性能も高いため、低周波・高周波問わず幅広い音域を吸音可能です。

グラスウールに比べると水分を吸いにくく、カビが発生しにくいという利点も。
耐熱温度が高いため、法定不燃材として認められています。

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